2004年10月5日

供養

先週の話になりますが、神奈川県立こども医療センターに約1ヶ月ぶり行ってきました。

龍生の葬儀は、どこの宗教もなく身内だけでひっそりとやったので、葬儀費用がごくわずかで済んでしまったのですが(特に八王子市は火葬費用を市が持ってくれるというのもあって)、それにもかかわらず多くの友人達が献花に来てくれたり、わざわざ香典を送ってくれたりして、手元には多くの香典が残っているという状態になりました。龍生の死で焼け太りみたいな状態は我々の望むところではないし、丁度とてもお世話になった神奈川県立こども医療センターに何らかの形で感謝を表したいと思っていたところだったので、残った香典を全て「神奈川県立病院小児医療研究基金」に寄贈する為、というのがこども医療センターへ行った目的です。

寄贈したお金は、小児難病治療の研究と、建設中のこども医療センターの新棟への備品購入に使われる予定です。今後、龍生と同じような難病に侵された子ども達が自宅に帰れて、親と触れ合える機会が少しでも増やせるような、そんなことの助けに少しでもなれば良いなと思います。

こんな風に香典を寄付に使うと、「私は遺族の為に使って欲しいと思ってたのに、そんな事に使って…」と思われる方もいらっしゃるらしいです。でも、私たちはこの寄付をすることでやっと、龍生への供養ができたと気持ちを楽にすることができました。ある意味、遺族の為に使ったと思っていただけると幸いです。

それから、まだ時々「香典を送りたいのだけど…」とおっしゃって下さる方がいらっしゃいます。お気持ちだけいただいておきますので、代わりに献血に行っていただければと思います。龍生が2度の手術をのりきって自宅に帰れたのも、我々が龍生の死に目に会うことができたのも、輸血できる血液があったからという点が大きいです。多くの献血に助けられました。我々の恩返しに協力していただけると、献花いただくよりも、焼香いただくよりも、なにより嬉しいです。

長文になりましたが、以上報告まで。

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